2015/01/12

第1回 認知症治療研究会に参加しよう

認知症介護家族・介護従事者も参加しよう! 第1回 認知症治療研究会

詳細はこちらをご参照ください。

第1回認知症治療研究会が3月1日(日)に東京で開催される。コウノメソッド実践医第1号である岩田先生(長久手南クリニック院長)の抄録がブログで発表された(1月11日)。そのポイントは以下に集約されるのだろうと思う(同ブログより一部転記引用)。

「認知症は治せる」という共通の認識を持ち、介護者と医療者が連携するシステムを構築するために多職種教育が必要であるということは、私もまったく同感である。
このブログの前号で、左図に示す河野先生の著書を掲載した。これらを「認知症教科書五部作」と、岩田先生は仰っておられるが、まったく同感である。

私もこの「認知症教科書五部作」を全部読んで、介護現場で認知症を認知症患者(施設利用者)から学んだ。岩田先生は医師であり、私はただの介護職者であるが、立場こそ違え、辿り着いた所(ある意味、認知症医療の問題点と打開策)は同じなのだろうと思った。
コウノメソッドで認知症とその治療方法を学ぶ。患者(介護施設利用者)から謙虚に教えていただく。そういうスタンスが重要なのである。

事前に申し合わせをした訳ではないが、私が認知症治療研究会事務局に提出した抄録は以下の通りである。(実は、私も第1回認知症治療研究会に登壇させていただく。)
表現こそ違うが伝えたいことは同じようなことなのである。

認知症治療研究会は、医師のみならず介護家族や医師以外の方々にも広く入会いただけるので、入会して認知症を学ぶのも良いのではなかろうか。入会はこちらから

【抄録】
認知症患者460万人、その予備軍400万人と推計され、今後の認知症患者を取り巻く医療と介護の先行きが危惧されている。アルツハイマー型認知症(ATD)が認知症全体の60%程度を占めると推計されているから、専らの関心事はATDの予防とリハビリへの関心へとミスリードされているように思える。

また、第二の認知症と言われるレビー小体型認知症(DLB)にしても、診断も治療も誤っていることが散見され、レビーピックコンプレックス(LPC)への症状の移行が見逃されていることがある。前頭側頭型認知症(ピック病)の治療は惨憺たるものであり、家庭介護者や施設介護者の著しい介護負担増大を強いる結果となっているのが現状である。
本演題では、過去7年間に見たいくつかの事例を元に介護現場からの視点で認知症医療の問題点と課題について述べる。


認知症の診断と治療は医師の力量に依存するところが多いが、その診断の根拠となる患者の症状を如何に正確に伝えるかは患者の介護者に依存するところも多い。
患者に関する情報量は患者の介護者が圧倒的に持っているのだが、認知症に関する理解が乏しいが故に適切な認知症治療にまで辿り着けない現状がある。

医療において、「医者と患者は対等」と言われて久しいが、その対等な関係が担保され、両者が連携協力しなければならない最たる領域が認知症医療である。ところが、認知症患者の介護者のみならず医師にも認知症への理解不足が根底に存在するため、両者に共通する認識は「認知症は治らない」という希望無き現実を受け入れることである。

その共通認識は、「第一選択肢は非薬物療法、第二選択肢は薬物療法」となり、認知症医療現場から介護現場への負担の委譲になっているのである。
この委譲というのが適切に治療された結果であるとすれば、「認知症は治らない」こととして受け入れるほかないのであるが、不適切な治療の結果であれば、それは是正して行く医療-介護連携システムを早急に構築しない限り現在の認知症患者を救うことも、2025年問題も解決できない。


認知症の第23期にある高齢者の多い介護施設においては、ピック病やLPCの患者の周辺症状を治療するこが最も重要であると考える。治療が不適切であったり未治療のこれらの患者は、介護現場の負担を著しく増大させる極めて大きな要因だからである。

ピック病やLPCに気付き、適切な治療をすることによって得られる「認知症は治せる」という成功体験は、「第一選択肢は非薬物療法」、「第二選択肢は薬物療法」という従来からの認識を覆すことのみならず、認知症医療と介護の抱える問題点を払拭させるに足りる可能性を持っていると期待される。