2014/10/11

認知症介護通信14/10/11

おはよう

私は、適切な認知症の治療なき介護は虚しい仕事だと思っている。だから、単なる「認知症を語る」というスタンスでこのブログを書いてはいないつもりである。けれど、適切な治療ナシではあるが、嬉しいことがあったから紹介したい。

前回書いたIさん(前回の記事「挨拶してくれた」)は、うんともすんとも言わないのだが、ユマニチュードを少しばかり意識して声かけを続けてきた。ある日の朝いつものように、「Iさん、おはようございます」と、私はIさんに顔を近づけて挨拶した。すると、はっきりした声で「おはよう」と返事をして下さった。また、顔を近づけてオーバーに笑顔で笑って見せると、笑って下さった。
Iさんの入所以来、初めて声を聞くことができた。虚しい介護を続けてきただけに、とても嬉しかった。その後も、「こばは(こんばんは)」と挨拶を返して下さったことがある。但し、いつでも、こういうことがあるのではないことは付け加えておきたい。

Iさんには、娘さん夫婦が週に1回は面会に来て食事介助をして下さる。だから、Iさんが娘さん夫婦に何か言葉を発する時が来るように期待したい。本当は、90歳を過ぎても、「認知症治療は捨てたもんじゃない!」と思っているのだが、現実的には治療してもらえないから仕方ない。

サプリメントに思う

「医者は認知症を「治せる」」に、健康食品/サプリメントが登場する。
米ぬか健康食品・サプリメント=フェルラ酸=フェルガード(グロービア社製品) と認識すればよい。
「薬」か「サプリメント」かの違いは、単に分類上のことである。薬と同等、あるいは薬以上の効果が確認されているのであるから、活用しない手はないと思う。

私は元々技術屋である。アタマの中は物理屋である。だから、裏付けとなるデータ、根拠となるデータを重要視する。「これだけのデータがあるのだから信頼に足りる」ということで納得できれば真実であるとして受け入れるタイプの人なのである。物理現象の場合、実験データを集めて現象を確認できれば、それが「真」であるとして理解・納得できればそれで良いのである。

一方、医学の場合は事情が異なるようで、比較対象群と比較して「統計的有意」ということが実験データで示されない限り「科学的」とは認められないという。学問的・歴史的な背景があるからなのかどうかは知らないけれど、実利的側面から見ると少しばかり「足かせ」が重すぎるようにも感じる。

健康補助食品・サプリメントには、効能の疑わしい製品も多く市場に出回っている事情もあってネガティブな先入観がつきまとうことは否めない。だからであろうか、コウノメソッドではサプリメントを治療に使うことから、治療方法が訝しがられることもあるようである。とても残念に思えてならない。

もし、「医者は認知症を「治せる」」を読んで、サプリメントに疑義を抱いたならば、フェルガード(グロービア社)をよく読んでみるとよい。薬事法など関係法令の制約もあるのだろうが、認知症の治療の一助にサプリメントの有用性を実に控えめに紹介している。

ここでは、フェルガード(フェルラ酸、ガーデンアンゼリカ)の効果を検証した論文が紹介されている。これらのいくつかは検索エンジンで検索すれば閲覧することも可能であるからご覧いただきたい。(私も実際によく読んだ。) 以下青色表記の箇所は、同社ホームページからの転記である。
■フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出物の発達障害者に対する効果
    愛知児童青年精神医学会 第5回学術総会 2014.3.16
■フェルラ酸による2型糖尿病患者における糖尿病性神経障害とQOLの改善
    第56回日本糖尿病学会年次集会. 2013.05
■認知症の人への医療・ケア ~臨床現場からの問題提起~ 
   2013.2日本慢性期医療協会誌 85号 2013.02
認知症に対するフェルガードの臨床効果 
   第31回日本神経治療学会総会. 2013.11
■軽度認知症害から認知症への進行を抑える~フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出物への期待~
    第54回日本未病システム学会学術総会 .2013.11
フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出物の発達障害者発達障害者に対する効果に対する効果
    第54回日本児童青年精神医学会総会 2013.10.10
Ferulic Acid Is a Nutraceutical b-Secretase Modulator That ImprovesBehavioral Impairment and Alzheimer-like Pathology in Transgenic Mice
    PLOS ONE 2013; Vol.8, Issue 2.
L-NAME投与マウス血液の抗酸化力・酸化ストレスの変化-フェルラ酸の影響- 
   第132回日本薬学会年会.2012.03
EFFECT OF FERULIC ACID AND ANGELICA ARCHANGELICA EXTRACT ON BEHAVIORAL AND PSYCHOLOGICAL SYMPTOMS OF DEMENTIA (BPSD) OF ALZHEIMER DISEASE (AD) AND DEMENTIA WITH LEWY BODY DISEASES (DLB)  
  27th International Conference of Alzheimer's Disease International London 2012
水溶性フェルラ酸エステルの酵素合成およびアルツハイマー病改善効果に関する研究
    日本農芸化学会関西支部 第470回講演会 2011.07
アルツハイマー型認知症(DAT)の周辺症状おけるフェルラ酸、ガーデンアンゼリカ化合健康食品「フェルガードR」の有効性の検証 
   第11回日本抗加齢医学会総会 2011.05
Effect of ferulic acid and Angelica archangelica extract on behavioral and psychological symptoms of dementia in frontotemporal lobar degeneration and dementia with Lewy bodies   
 Geriatr Gerontol Int 2011;11:309-314
■The phenolic compound ferulic acid ameliorates cognitive impairment and amyloidosis in Alzheimer mice 
   society for Neuroscience.2011
■アルツハイマー型認知症(DAT)の周辺症状おけるフェルラ酸、ガーデンアンゼリカ化合健康食品「フェルガードR」の有効性の検証 
   日本認知学会誌Dementia Japan vol24 No.3 2010.09
フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出物のBPSDに対する効果~前頭側頭型認知症とレビー小体型認知症~
 老年精神医学会.2010.6
認知症周辺症状に対するフェルラ酸の使用経験
    京都医学会雑誌2010.第57巻第1号別刷

第三者が効能を検証して上記のように発表しているのであるから、「信頼性に足りる」として理解して良いのではないだろうか。

抑肝散加陳皮半夏、その後

更年期の私のことである。癇癪を起こして怒る程ではないが、夕方から夜になるとイライラするのであったが、抑肝散加陳皮半夏を服用して約2ヶ月になる。少しばかり憂鬱な気分も晴れてとても調子が良い。
朝の起床時に1包、午後3時頃に1包の服用である。状態に応じて夜に1包を飲んだり、飲まなかったりする。副作用は、便が軟らかくなったことくらいである。
健康補助食品・サプリメント程ではないにせよ、漢方薬にもネガティブな先入観は存在するようではあるが、「漢方、いいね」 本当に良いと実感する。



日本人ノーベル物理学賞受賞
認知症とは何の関係もないけれど、ノーベル物理学賞を3人の日本人が受賞することになった。喜ばしいニュースであるが、生活の身近にある技術の開発者達が受賞の対象となったことが格別に嬉しい。(以下、朝日新聞Digitalより引用)

スウェーデン王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を、赤崎勇・名城大教授(85)と天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の日本人3人に贈ると発表した。赤崎さんと天野さんは青色の発光ダイオード(LED)を初めて作り、中村さんが青色LEDの製品化に成功した。

LEDは電気エネルギーを光に変える半導体素子だ。フィラメントを電気で熱したときに出る光を使った白熱電球と違い、電気を直接光に変えるので効率が良く、熱による材料の劣化も少なくて寿命が長い。光の3原色をLEDで実現すれば幅広い色を再現できて用途が広がるが、青色LEDはなかなか作れず、実用化が競われていた。
青色の光を出せる材料はセレン化亜鉛か窒化ガリウムに絞られていた。窒化ガリウムはきれいな結晶をどうしても作れず、多くの研究者が撤退する中で、赤崎さんと天野さんは窒化ガリウムにこだわり続けた。試行錯誤の末、名古屋大教授時代の1985年、高輝度のLEDに欠かせない良質な結晶を作製。89年、窒化ガリウムの半導体で青色に光るLEDを作ることに成功した。
3原色がそろったことで、白熱電球や蛍光灯に代わるLED照明が実用化。室内照明や携帯電話、交差点の信号機のほか、省電力・長寿命の大型フルカラー・ディスプレーなどに使われるなど、爆発的に普及した。また、青色LEDを発展させた青色半導体レーザーも実用化され、ブルーレイディスクの読み取りや記録に使われている。
「無理だ」と誰もが思っていた、即ちそれまでの常識に囚われず試行錯誤の研究をくり返し、「無理」を「可能」に変えた。なお、赤崎さんについては、認知症介護通信 14/06/28 でも書かせていただいた。常識とか既成概念に染まることなく、限界を自ら決めつけることなく、これで良いと思うことを地道にやっていきたいものである。